2013年11月26日

現場美化

こんにちは。井出です。
弊社には、環境配慮型設計の推進班など業務改善を進める
4つのプロジェクトチームがあります。
そのひとつ、現場美化班に私は所属しております。

今回は、その取組みのひとつ。
新しい現場掲示板と看板が事務所に届きましたので、
そのご紹介と施工管理課での現場美化の取組みについて
お話をさせて頂きます。

では早速、新しい現場掲示板のご紹介。

記載内容としては、
現場規則・安全基準・環境方針・入場者名簿・工程表などを掲示しております。
今回は玄関扉に設置させて頂く事が多いため、扉養生も兼ねられるように
プラダンで作成しました。

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続いて、新しい看板。
近隣の方へのご挨拶と、協力業者さんの目印も兼ねて。
現場の前に設置させて頂く事が多いです。

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その他、細かい事からコツコツと。
現場で取り組んでいることをご紹介します。

玄関先の養生には、現場に汚れを持ち込まないように
人工芝を採用しております。

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こちらは、道具置き場・廃材置き場の明示をしております。
現場内に場所を明示することで、整理整頓を促します。

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こちらは、ビニールのジップ付きの間仕切り。
商品名はマジキリン!
建築業界はダジャレの商品名が多いです。
前回の私のブログで紹介したM様邸でも活躍してくれました。
埃の侵入を防いでくれて、出入りも可能です。

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現場毎、また工事内容によって条件が異なりますし、
まだまだ改善できる点がたくさんあると思います。
どの現場も「お客様のお家をお預かりする」と言う
同じ意識で臨めるよう、取り組み続けていきます。

最後に、取り組みに共感し、
率先して協力してくれている大工さんが、
現場スリッパ入れを造ってくれました。
ありがとうございます!

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施工管理課 井出

posted by sekou at 10:18| Ide

2013年11月12日

自邸のご紹介(環境配慮型設計に着目して)その2

昨日より急に寒さが厳しくなり、一気に冬に突入した気配。
皆さんは風邪などひいていませんか?
今週は、寒さにとっても弱いくせに
厚着や重ね着が嫌いな大坂が書かせていただきます。
ちなみに週末のメニューは、寒くなったら定番のおでんでした。

今週は、木造軸組検査が1件、木工事完了検査が2件、
外装完了検査が2件、工事完了検査が1件ありました。

前回のブログで、 自邸を「環境配慮型設計の実践例」として
ご紹介させて頂きましたが、今回はその続きで
「採光と日射遮蔽」の設計についてお話したいと思います。


「日当たりの良い居間にしたい」や
「この部屋が暗いので何とかしたい」などは、
お客様からとてもよく聞く要望です。

もちろん、誰しも暗く陰湿な部屋よりも、
明るく明朗な部屋のほうがいいのは当たり前でしょう。

しかし、日当たりのことばかりを考えて家を設計すると、
夏は暑くて大変ということになりかねません。
その暑さを遮るために、日中から厚いカーテンを閉めることになり、
結果的に真っ暗な部屋になったら本末転倒ですね。

そこで、採光(つまり室内に日光を取り込むこと)を計画するときには、
夏の暑さをいかに遮り、冬の暖かさをいかに取り込めるか、
を考えることが大切なのです。

そして、夏の「暑さ」は遮っても、「明るさ」は上手に取り込むことも
合わせて考えなければいけません。

実はとても難しいことですし、計画建物の立地条件や
周辺環境によって全てをクリアできない場合もあります。
その時はガラスの性能で軽減したり、窓装飾を工夫したり、
別種の解決方法も取り入れますが、
まずは、間取り設計段階に建物の形態と窓の計画で
最善のプランを作ります。


自邸の場合、幸いなことに東面から南面にかけて
何か日射を遮るような近隣建物等はありませんでした。
なので、周辺環境による日陰の影響は考慮しませんでした。

外観
外観

窓の設計は、間取りからの要求に合わせ計画し、
内部、外部、それぞれからの見た目や、
室内からどこが見たいか(景観や借景など)で窓を配置していきます。
その過程で、前回のブログで説明した「開口部と通風の設計」の
検討をしていくわけです。

そして採光と日射遮蔽の検討も同時に行います。

自邸のLDKを例に取り上げると、
東面には中から小程度の窓が並んでいます。

LDK東面窓
LDKの東面窓

これらの窓からは朝陽がとっても良く入り、
朝から午前中にかけてはこの面からの採光だけでも充分な明るさです。
しかし、高度が低い早朝の直射日光はときに眩しすぎたり邪魔なときもあります。
ですので、あまり大きな窓にはせず、さらに差し込む光線の調整がしやすい
ウッドブラインドを付けてあります。

居間の南面には、床から天井まである大きな掃き出し窓がありますが、
ここには障子が入れてあります。

居間の掃き出し窓
居間の掃き出し窓

この障子は、両側に引き分けることで窓が全面見えるようにも出来ます。
洋間でも障子を入れる例は当社では結構ありますが、
意匠的な意味と、障子越しの柔らかな光が好まれることが主な理由でしょうか。
夏の直射日光を遮ることも出来ますし、特に西日の遮蔽にはとても有効です。

しかし、日射を遮蔽するときは同時に外への視線も遮ってしまいますので、
この点は採用時に注意が必要です。

また、自邸のLDKには4.5帖ほどの吹抜けがあり、この吹抜けを通じて
家中に光を届ける役目を果たしている窓がふたつあります。

そのひとつ目は、前回のブログでも登場した天窓(トップライト)です。

天窓
天窓

この天窓は、吹抜けの斜め上方の北面の屋根に設置してあります。
天窓は、位置や方位によっては真夏の直射日光が
室内に入ってくることもありますので注意が必要ですが、
上手く設置すると一年を通じて安定した明るさが確保できます。

そして、もうひとつが南面にある大きなFIX窓(はめ殺し窓)です。

吹抜けのFIX窓
吹抜けのFIX窓

南向きの、吹抜けの上部にある大きな開口部ですので、
一年を通じて終日とても明るいのですが、
この窓を計画するときに検討したことが、
夏の直射日光をいかに遮り、
冬の直射日光をどれだけ室内に導けるか、でした。

建物は真南に向いてはいませんので、
その方位のズレを修正しながら、
夏至の南中時の日射角度を計算し、
その前後数時間の日射の動きも想像して
窓の高さと軒の出寸法を検討します。

さらに、夏至から数ヵ月間の身夏の日射角度も考慮して、
窓の大きさや取付け高さも決定します。
その上で、逆に冬場にはどの程度光が差し込まれるか、
そしてその光が室内のどこに当り、
どのように拡散するかもイメージします。

その結果、このように深い軒先が被るような位置に窓を設置しました。

軒と窓の関係
軒と窓の関係

実際の効果としては、なかなか上手くいったようで、夏の暑さは
上手く遮りながらも充分な明るさを室内へ導いてくれています。

言葉と写真だけでは上手く伝えられないかもしれませんが、
採光と日射遮蔽という一見相反することのように思えることにも、
私共では環境配慮型設計として取り組んでいます。

今回は、採光と日射遮蔽の設計の一部ですが、
簡単にですが紹介させていただきました。

続きは、次回のブログでご紹介したいと思います。

施工監理課 大坂

posted by sekou at 09:45| Osaka