4月に入り、今年は例年よりかなり早く咲いた桜も新緑が混ざり始めましたが、
皆様はいかがお過ごしでしょうか?
今週は、春恒例の花粉症と日々格闘している大坂が書かせていただきます。
この1週間では、構造軸組み検査が3件、木工事完了検査が3件、
外装工事完了検査が1件ありました。
それとは別に、新築工事のお客様の地鎮祭が1件ありました。
これまで何度したか解らないくらい地鎮祭には参加しておりますが、
神主さんの美しい立ち居振る舞いと、祝詞を奏上する荘厳な声を
目の当たりにすると、毎回ピリッと身が引き締まり、
改めて「これから工事が始まるんだ」という気持ちになります。
さて、新築工事の始まりが地鎮祭だとすると、
リフォームの計画は何から始まるのでしょう。
〜 優建築工房のリフォームは細心の「現地調査」から始まります。 〜
これは、弊社の広告にある言葉です。
適切なリフォームをする為には、劣化状態などを含む建物の
現在の状況とその周辺環境を正確に把握することが不可欠です。
私共では、この現地調査を特に入念に行い、
リフォームの設計計画の礎にするとともに、
お客様に「現地調査報告書」として写真や解説を付して提出しております。
言わば「家の診断書」
ひとに置き換えれば、人間ドックで身体中を詳細に調べ上げる感じでしょうか。
この事前の調査のことを、
専門用語で「インスペクション」と言いますが、
実は最近よくこの「インスペクション」という言葉を耳にするようになりました。
不動産業界では以前から使われていた言葉ですが、
その建物の市場価値を判断する為に調査をすることを指しています。
簡単に言うと「いくらで売買できるか」ということです。
しかし、リフォーム業界では少し意味が異なりまして、
既存住宅を調査、診断することによって、
現況や性能を把握し、現在の価値を判断するだけでなく
リフォームでの可能性を導き出す為の情報を得ることを
インスペクションと呼んでいます。
今、国ではこのインスペクションの普及促進のための
ガイドラインを作成しています。
これは、かねてから国が取り組んできた中古住宅流通市場の
環境整備の一環で、中古住宅の品質確保とリフォーム工事の
質の向上のために国としての基準を示そうとする動きです。
前置きが長くなりましたが、先日このインスペクションの
講習に参加して参りました。
私共も加盟しているジェルコ(一般社団法人 日本増改築産業協会)
という団体の主催で、国のガイドライン策定に先駆けて指針を
まとめたものを学んできました。
これがその資料ですが、かなりの厚さです。
私共では、独自の基準で日々このインスペクションを行っています。
しかし、これまでの慣習に甘んじることなく、常に最新の情報を入手し、
国をはじめ様々な機関の指針を踏襲しながらも、
より質の高い提案が出来るよう自社のインスペクションの
レベルアップする努力を続けております。
少子高齢化が進むにつれ、これからますます住宅のリフォーム、
リノベーションの果たすべき役割は増大していくと思います。
私共もその一役を担うべく、これからの業務に取り組んでいかなければ。
講習を受けながらそんなことを考えていたら、
またピリッと身が引き締まる思いがしました。
私共がご提案するインスペクションの内容については、
次の機会にご紹介したいと思います。
施工管理課 大坂